REPORT

スタディツアーレポート
Gコース(大島)

Gコースは、食・学び・働き・エコ・宿泊がコンセプトの空間「COMMUNE 2nd(コミューンセカンド)」、竹芝地区のまちづくり協議会を運営する「一般社団法人竹芝エリアマネジメント」を訪問しました。

都市と人を結ぶ「食とフードカート」の空間「COMMUNE 2nd」

表参道にある「COMMUNE 2nd」。ここは、食・学び・働き・エコ・宿泊をコンセプトに据え、これからの生き方・働き方などを学べる自由大学を併設しています。メディアサーフコミュニケーションズ株式会社 取締役副社長 國崎泰司氏の案内のもと、施設中央の飲食スペースへ向かいながら施設を見学。運営体制などについて説明を受けました。

COMMUNE 2ndがある場所は、国道246号線に面して間口が狭く奥まった変形のL字形で民間では手が出しづらい土地を、独立行政法人都市再生機構(UR)が取得し、2年間限定の暫定利用で貸し出しています。運営委託を受けたメディアサーフコミュニケーションは、6年に渡り契約を更新しながら「246COMMON(246コモン)」「commune246(コミューン246)」「COMMUNE 2nd」と施設名を変え、現在スモールベンダーと呼ばれる11事業所、仮設建築3棟で営業しています。

國崎氏によると、「複数ある飲食店及びホテルにはすべて車輪が付いており移動可能。その他の建物はプレハブになっており、屋根ドームも空気支持方式のため、必要があれば即撤収することが可能」とのこと。

参加者からは、「飲食スペースの上にドームを張れば建築費などもかからない。防災などにも役立つのでは」と、関心の声があがりました。
開始当初は飲食店のみでしたが、今では宿泊施設、コワーキングスペース、教育(自由大学)、ギャラリーなど複合的な施設に成長し、独自カルチャーを生みだす拠点になっています。「飲食の他、泊まる、働く、学ぶ、ギャラリーと、レイヤーをいくつかに分けることで、様々な人が来訪するきっかけ作りになりました」(國崎氏)

都心であっても低いコストで開店できることから、スタートアップに最適という同施設は、「商業施設の運営というより、リアルなプラットフォームを作っているという感覚で、コンテンツは『出店者』自身」と國崎氏は語ります。「商品はもちろんのことながら、出店者に興味を持ってもらうことが目的」という考え方に参加者は深い関心を示していました。

質疑では、この施設ができたことで生まれた変化について質問や運営に関する課題について質問が出ました。変化については、外国人の集客増加や、表参道に面した入り口から各店舗を進むとL字型に通り抜けができるので、裏通りの店舗への動線も生まれたとのこと。課題として、イベント音響での騒音問題について、マイクのデシベル数を周辺住民と確認しながら決定するなど、イベント毎に調整しているとのこと。また、今でこそ一定量の集客はあるが、冬期の集客は今でも苦慮しているという悩みに、大島の課題が重なったようで、参加者も大きく頷いていました。

まちづくり協議会「一般社団法人竹芝エリアマネジメント」

次に訪れたのは、東京・青山にある東急不動産。オフィスにて、一般社団法人竹芝エリアマネジメント・田中敦典氏(事務局長)、花野修平氏(副事務局長)から話を伺いました。

同団体は竹芝地域活性化のために「竹芝地区まちづくり協議会」を設置しています。協議会の目的の一つは「コミュニティの活性化」。実際に、かつては地域の繋がりが全くなかったところにコミュニティができつつあります。「こうした事業を私企業が行うと抵抗もあるかもしれないが、単純に『この街を良くしたい』という姿勢で、公共性を持った団体であることは、企業間の連携やコミュニティを作るにあたり、大きなメリットとなっています」(花野氏)

ここまでの活動での見えてきた課題は「①稼ぐ仕組みを、②誰がやっていくのか」。特に資金については、現状のままでは非常に厳しいとのこと。この問題を解消するためには企業と住民が参画し、浜松町(竹芝エリア)周辺全体が連携し盛り上げること、そのために「いかにして竹芝に人を来させるか」を考える必要がある、と花野氏。それには「竹芝地域をどうしたいか」という明確な目標、ビジョンが不可欠と力説しました。

規模は違えど、「大島チーム」も複数事業者の連合体。「企業間における連携はどのように行なっているか?」「協議会の会員向けの情報発信手段は?」など、組織体制作りに関する質問がありました。また、「竹芝エリアを活用した大島との連携などは可能か?」といった同団体との連携を考える声も挙がり、時間はあっという間に過ぎました。

最後に花野氏から「民間がやることには限界があり、行政支援は必要不可欠」という話を受け、参加者からは「大島の場合は少しずつ民間で動かしていって、形が見えてきたところで町と協力していければと思っている。今は小さな規模であっても自分たちにできることをやっていきたい」と答えました。