REPORT

「第5回島会議」八丈島で開催!

2月25日、八丈島の八丈町商工会研修室で「第5回島会議」が開催されました。その模様をレポートします。

島のブランドコンセプトと具体的アクションを磨く回

「島会議」は、島を支える事業・産業に関わる人たちや、日頃から島の活性化に取り組む方々が集まり、領域の垣根を超えて、島のブランド化について話し合う場。2月25日、八丈島の八丈町商工会研修室で第5回島会議が開催され、様々な業種のメンバー9名が集まりました。

これまでに八丈島のブランドコンセプトとアクションアイデアを検討し、1月29日に開催された第2回東京宝島会議で発表と磨き上げの議論を行ないました。今回の第5回は、より具体的にブランドコンセプトとアクションアイデアの検討を進める回となります。

第2回東京宝島会議を経た、新たなアクションアイデア

これまでの八丈島の島会議では、「癒しと刺激を得られる島」がコンセプトの軸として決まり、島の魅力が人に与える価値を「ビタミンH」と一旦名付けましたが、「もっと島らしさの伝わるオーガニックなイメージに近づけたい」との議論がありました。

八丈島のペルソナ(象徴的顧客像)として設定されているのは、自然や人との触れ合いからインスピレーションやエネルギーを得て、再び創作活動に向かう女性の「ユキちゃん」です。
ユキちゃんに、八丈島の秘めた価値を感じてファンになってもらうためには、どんな風に接点を持ち、どんな体験を提供すれば良いのかについて、活発な意見が交わされました。

第2回東京宝島会議での専門家からのアドバイスを受け、インスタグラムの分析から島らしさを色で表す案が浮かんだことから、顧客との接点として「色を集めに行く」をテーマにした絵本や、より島のイメージが伝わる自然美を収めた写真集を作成。都内の飲食店に、その写真集を設置し、料理を待ちながら眺めてもらうという企画や、島人と顧客を結ぶ「タレント名鑑(ハンケ集)※」もあれば、好奇心旺盛なペルソナのユキちゃんが興味を持つのではないかと、アイディアが共有されました。
※ハンケ……八丈島の方言でお調子者を指す言葉

こうした意見を踏まえ、ファシリテーターからは、これまで議論してきた「癒しと刺激」につながるような、旅行が想像できる写真の配置や、写真のイメージに紐付けた事業者や人物について携帯端末などからアクセスして情報提供できる仕組みを作ってはどうかとの提案がありました。

八丈島を表現したロゴマーク案に意見を出し合う

続いて、デザイナーが図案化した「七色八丈」のマーク案や、写真とマークを組み合わせたデザインの例が紹介されました。これまでの議論をビジュアルで形にした提案を前に、参加者はイメージを共有し、活発な議論が引き出されました。

「写真集は七色八丈、人物は十人十色でどうか」「目に見える色は7色だが、心に生まれるのが8色目だと思う」など自由に意見を交わす中で、色や写真をモチーフにしたPRとして小笠原諸島の宝物を島人が選んだ50の色で表す「OGASAWARA 50COLORS」や、カメラをクレヨンに見立てた三宅島のフォトツアー「三宅島 Crayon」などがあることも共有され、八丈島ならではの企画を話し合っていきました。

「名刺が作れそう」「ある店は赤のみ、ここは黄と青など、施設ごとの特性と色のイメージを紐付けてはどうか」との意見から、「写真やマークを組み合わせた名刺カードをつくり、口コミで他の施設を紹介するのに使ってはどうか」との意見も出され、「七色八丈」の活用法が見えてきました。

ユキちゃんの島旅を具体的に想定して話し合う

次に、ファシリテーターより、ペルソナのユキちゃんがどこで八丈島に出会い、どんな風に島内を旅するのか、具体的なシミュレーションをしてみることを提案し、ファシリテーターの質問に参加者が答える形で旅のシナリオを描いていきました。

ユキちゃんが八丈島と出会うのは、大仕事を終えて一息ついたタイミング。自分にご褒美をあげたいと考えている時に、自然派ワインを出すイタリアンレストランに行き、八丈島の写真集『八丈島の虹の捕まえ方』を手に取ります。

写真集をめくり「綺麗!実際に見たい」と思ったユキちゃんは、写真集巻末にあるQRコードから八丈島行きの旅を予約。島に着いて、最初はレンタカーで八丈富士へ。島全体を見渡し、次に訪れた植物公園でジェラートを食べようと立ち寄ったジェラテリアで、椎茸ジェラートを注文。スタッフから翌朝の椎茸狩り体験を紹介され、予約を申し込みます。

行く先々で次の行き先をおすすめされ、新しい体験や人との出会いを楽しむ旅のイメージが描き出されました。八丈島の旅を終え、東京に帰ったユキちゃんは初めに訪れたイタリアン店で、仲間に旅の思い出を語り、彼女自身の目線から捉えた八丈島の魅力を周囲の人に伝えていきます。

今回の島会議の締めとして、3月下旬に開催される「東京宝島ミュージアム」に向けた準備などのスケジュールを確認。これまでの議論の成果発表に向けて、島会議で話し合ったユキちゃんの旅を動画で制作することになりました。

参加者の声

長田 隆弘さん長田商店

「島会議は他の参加者の意見や反応から新鮮な刺激がもらえ、新しい視点で八丈を見つめ、日常で意識していないことに気づける場でした。これからも会の盛り上げ役として関わっていきたいです。身近な東京の島同士、実は今まであまり交流がありませんでした。東京での宝島会議をきっかけに11島の中で他の島のプレーヤーとのつながりが広がったことも、嬉しいことでした」

大類 由里子さん椎 しいのき

「島の魅力を島の自然の色で伝える案に対してデザイナーさんが具体化させたデザインを見せてくださり、『なんとなくこんな感じ』という漠然とした状況から、全員が『これだよね!』とイメージを共有できたように思います。ガイドとして島の自然の素晴らしさを伝え、環境保全もしていきたいと思っています。これまでは全てを自分でするのだという気持ちがありましたが、島会議を通して仲間がつくれたので、これからはそれぞれの得意な役割を担っていけるような気がします」

歌川 真哉さんリードホテル&リゾート株式会社

「デザイナーさんが持って来てくださったデザインに刺激されて活発な議論ができ、これまで話し合って来たことがいい形で企画としてまとまりました。島会議と共通のメンバーで島内のツアーづくりなどもしており、そこにもハマりそうです。来年度以降の自走化も可能だと、手応えを感じました」