REPORT

第4回利島島会議 開催レポート

東京宝島事業では、島の住民が主体となり、各島の魅力について議論し、磨き上げることで、島のブランド化を目指す「島会議」を行っています。11月26日に開催された利島の第4回島会議・スタディツアーの模様をレポートします。

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利島の食材や椿油を活かし、知名度アップの方法を探る

前回の島会議で「利島の産品と交流が楽しめる飲食店」や「小規模で産品を限定したアンテナショップ」、「椿油」を軸にしたアイデアなどをアクションプランとして提案した利島。その方法を探るため「一つの産品を集中的に発信しているアンテナショップ」「新たな商品開発や産品の販売方法などの参考になる店舗」「地域の食材を発信している飲食店」等をスタディツアーの候補地としました。

第4回島会議として開催されるスタディツアーでは、「まるごとにっぽん」「果房 メロンとロマン」「青ヶ島屋」の3カ所を巡り、利島のアクションプランを具体的にしていくヒントを探ります。

低価格・省スペース・遠隔で商品のストーリーを伝える「まるごとにっぽん」

台東区浅草にある歓楽街「浅草公園六区」の再開発により、1階〜4階までそれぞれ異なる顔をもつフロアで構成された、日本全国の地産品を販売する民間商業施設「まるごとにっぽん」。東京でまだ知られていないアイテムを中心に、個人経営や家族経営で作られる商品が東京でも販路を拡大できるよう支援しています。

中でも特徴的なのは、全国の市町村が集まる「おすすめふるさと」をはじめとする、地方の魅力が味わえる3階の「たいけん広場・浅草にっぽん区」。全国13市町村が1年契約でブースを借り、商品や地域情報を展示しています。ここでは同館館長や、各フロア担当の方々に話を伺いました。参加者は、地域から出店するメリットとして「常駐店員が不要」なことや、「毎月、商品の売れ筋やPR効果を報告してくれる」ことなどを知り、テストマーケティングの場として、商品開発の後押しに活用できる点に関心が集まりました。

地方発の生活用品をセレクトした2階「くらしの道具街」では、スキンケア商品を試しながら、椿油の販売イメージを膨らませます。ここでは、実際にオーガニック商品を取り扱うフロアスタッフからの商品説明を受け、商品がもつ「ストーリー」の大切さや魅力を体感しました。

「知名度が低い」から、特化した取組で人を惹きつける「メロンとロマン」

「利島を知らない人が多いこと」や「特産品が少ないこと」を課題とする参加者が、次に訪れたのは、青森県つがる市が営む「メロン」に特化したアンテナショップ「果房 メロンとロマン」です。

1階がテイクアウト、2階がカフェ、3階がつがる市の東京事務所となっている建物が立地するのは、「メロン好き」が多い30代以上の女性が集まると分析された神楽坂エリア。家賃の価格も「身の丈にあった」場所だと、青森県つがる市東京事務所の西巻公嗣氏は語ります。

西巻氏は、日本有数の生産高を誇るメロンに特化し、メロンそのものの魅力を伝えることをきっかけに、つがる市への興味をよび、ゆくゆくは移住や就農につなげたい狙いを説明。参加者からは、来客数や県との協力体制、財源や経緯についての具体的な質問も相次ぎました。

「島」をテーマにした飲食店の賑わいと、経営する場合の課題

最後に訪ねたのは、青ヶ島育ちの店主が営む居酒屋「青ヶ島屋」です。同じ東京の「島」をテーマにした飲食店が、新宿西口のビル2階という立地で人気を博していることから、「利島と人つなぐ場所」を作るアクションプランのヒントを得ます。

ここで参加者は店長から、メニュー開発や食材・人材確保の難しさなど飲食店を営む上での課題を学びました。

伊豆諸島の食材を広く扱う青ヶ島屋には、「椿油のカルパッチョも試作したものの、高価すぎる」という経験も。参加者は、伊勢海老やサザエが不漁になると食材確保も課題になることも痛感しました。

スタディツアーの最後に行われた振り返りでは、「『まるごとにっぽん』は手本にしやすい」という声と共に「飲食店は現実的に難しい」「アンテナショップに並べるには、アイテム数が少ない」という意見が挙がり、「商品開発や情報発信を行うにも、目的を明確にしなくては」という声が、参加者全員から聞こえてきました。

そこで、次回の島会議では「目的をはっきりさせること」を念頭に置き、「一旦、皆のやりたいことを抽出して、コンテンツを整理していく」ことに。「この事業が、最初の一歩」「0を1にしよう」という言葉も出て、利島の魅力を磨くスタートラインに立っていることを、皆で確認しました。

次回は1月15日に開催される第5回島会議で、議論を進めていきます。